日中「ちょっと眠い」はアウト 専門家が指摘、睡眠を軽視する日本人
9月3日は関係団体が定める「秋の睡眠の日」。筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史・機構長は「日本人の睡眠についての考えは世界に比べて周回遅れ」と指摘します。
――経済協力開発機構(OECD)による2021年版の調査では、日本人の平均睡眠時間は7時間22分で、33カ国の中で最も短いとされます。なぜなのでしょうか。
これは生物学的な要因ではなく、社会的な慣習によると考えられています。高度経済成長期には、寝る間も惜しんで仕事をすることが成功につながると考えられていました。
ただ、高度成長が終わっても、ここ数十年、平均的な睡眠時間は減る傾向が続いています。小学校の高学年から睡眠不足という子がいます。根が深い問題です。
日本人は睡眠を軽視していると思います。例えば、日中も眠いことが当たり前だと思っている人が少なくない。これは異常です。
居眠りをしたり、仮眠をとら…
- 【視点】
言語人類学者のダニエル・エヴェレットによる「ピダハン」にこんな描写があります。ピダハンはブラジルの先住民です。 「ピダハンは昼も夜もよくうたた寝をする(短い時で十五分、長ければ二時間ほどだ)。村では夜通し、大きな話し声がしていて、外か
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