性的少数者理解深める条例案、9月議会提出見送りへ
土井良典
石川県の馳浩知事は30日、多様な性のあり方や性的少数者について県民の理解を深めるための条例やパートナーシップ宣誓制度について、当初目指すとしていた県議会9月定例会への条例案提出を見送る考えを示した。
知事は会見で、県民や議会の空気が醸成できていないなどとして、「県庁で作りましたから、どうぞといった乱暴なやり方はしたくない。より多くの県民にご理解をいただけるための環境づくりを行う一定の時間が必要」などと述べた。
県によると、4~24日に募ったパブリックコメントに県内外の434人が意見を提出し、「拙速」「トイレや浴場利用の扱いや学校での性教育がどうなるのか不安」などの否定的な意見が多数を占めたという。
24日の県議会の委員会でも議論が深まっていないとして、ベテラン県議から9月定例会への提出は「無謀」との声が出ていた。
馳知事は今後について、「12月定例会での提案をめざしますが、その環境が整うかを今から言うべきではない」と述べた。
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