「見切り発車」の放出計画 福島漁連「最後の一滴まで反対し続ける」

有料記事福島第一原発の処理水問題

西村圭史 西堀岳路 相原亮 北京=林望

 東京電力福島第一原発事故から12年。処理水が、24日にも海へ放出される方向となった。岸田文雄首相は21日、反対する漁業関係者と面会し理解を求めた。30年以上に及ぶとされる世代を超えた放出計画は、地元の反対がある中での「見切り発車」となる。

 首相は「夏ごろ」としていた処理水の海洋放出で、漁業者との面会を最終関門に位置づけていた。「自ら会うことで本気度を示す」(首相周辺)と意気込んだ21日の首相官邸での面会で、首相は力説した。

 「皆さんが安心して生業を継続できるよう、必要な対策をとり続けることを、たとえ今後数十年の長期にわたろうと、全責任をもって対応することを約束する」

 その場で首相は、福島県復興の前提に福島第一原発の廃炉があり、廃炉の前提に処理水の処分があると説明。「政府の方針をぜひご理解いただきますよう、心からお願い申し上げる」と伝えた。

 政府関係者は、首相は面会で…

この記事は有料記事です。残り2635文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません

福島第一原発の処理水問題

福島第一原発の処理水問題

東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出計画をめぐり、国内外の動きが激しくなっています。関連記事はこちら[もっと見る]