往年のゲームに「ふっかつのじゅもん」…廃校に500点 収集のわけ

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編集委員・須藤龍也

 大阪南部の和歌山県境に近い山あいの集落を抜けると、小学校分校の廃校があった。夏空と蟬(せみ)しぐれに包まれた校庭から一歩足を踏み入れると、ピコピコと電子音が聞こえてきた。

 大阪府阪南市にある廃校「旧朝日小学校山中分校」を会場に開かれている「レトロゲーム博物館計画 資料展示会」。夏休み中の31日まで開催している。

 廊下に並び、まず目に飛び込んできたのが、かつて喫茶店やゲームセンターにあった3台のゲーム機。「スペースインベーダー」(1978年)、「ギャラガ」(81年)、「パックマン」(80年)と往年の名作が並び、無料で遊べる。

 教室に入ると、任天堂やセガなど、国内外の家庭用ゲーム機が所狭しと並んでいた。足を止める来場者の姿が目立ったのは、「ゲーム&ウォッチ」(80年~)などモノクロ液晶の携帯ゲーム機のブース。約150台がタイルを敷き詰めたかのように平置きされた。

 展示物には70~80年代に作られたゲーム機が多く、当時、多くのメーカーが参入していたことがわかる。

実際にゲームを遊べる教室の中はどうなっているのか、動画で紹介します。

 日本初の家庭用ゲーム機を発…

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    塚田穂高
    (文教大学国際学部教授・宗教社会学者)
    2023年8月30日23時20分 投稿
    【視点】

    ・・・プレイ可能な状態で保存・展示する仕組みを きわめて魅力的な取り組みですね。 地元の公立博物館で「むかしのくらし」みたいな企画展示があり、民俗などに関心があるので見に行きました。最初の方は、それこそ稲作や養蚕の機具などから始まり

    …続きを読む