中国人訪日客「447万人」予測も ヤマ場は?団体解禁に期待と懸念

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井上亮=上海 高橋豪
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 中国政府は10日、日本行きの団体旅行を同日から解禁したと発表した。コロナ前の2019年には中国からの訪日観光客(インバウンド)が1千万人に迫るなど、日本は人気の旅行先。団体客の最初のヤマ場はどこに来るのか。関係者が照準を定めるのは、中国にとって重要な連休だ。

 中国は、新型コロナウイルスの流行で海外団体旅行を禁止したが、今年2月に一部の国を対象に解禁。3月には計60カ国に増えたが日本は対象外だった。

 中国文化旅行省は10日、日本を含む78カ国・地域のリストを公表。これまで先行したのは東南アジアやアフリカなどが目立ったが、今回は米国や韓国、西欧の多くの国も含まれた。

 中国外務省は「海外旅行の意欲が高まっており、国民に便宜を図る」と説明した。

ビザの問い合わせ、3倍超

 市民からは喜びの声が聞かれた。日本へ旅行に行ったことがある会社員女性、林雪紅さん(36)は「また行きたかったがずっと忙しかった。今後、計画したい」と話した。

 解禁の反響は大きく、中国メディアによると、発表を受けて旅行大手の同程旅行では、ビザに関する問い合わせが前日の3倍に跳ね上がったという。

 中国人訪日客は、19年には国・地域別で最多の959万人に上り、全体の約3割を占めた。3年半ぶりの解禁を旅行会社も歓迎する。

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