「老人ホームの権利が当たった」 宮城で特殊詐欺、8500万円被害

小山歩
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 宮城県警は9日、県内に住む高齢の女性が、特殊詐欺で約8500万円をだまし取られたと発表した。県警によると、県内で発生した特殊詐欺事件のうち最も大きい被害額だといい、詐欺容疑で調べている。

 県警組織犯罪対策課によると、女性は5月中旬、大手ハウスメーカーの社員を名乗る男から、「老人ホームに入居できる権利が当たった。入居しないなら権利を貸してほしい」とするうその電話を受けた。

 承諾すると、7月下旬にかけ、金融庁の職員や弁護士を名乗る人物から、「名義貸しは犯罪で、このままだと財産が没収される。会社の金庫で預かるので送ってほしい」などと相次いで電話があったという。

 女性は指定された都内の住所に、複数回にわたり封筒などに入れた現金計約8500万円と数十万円分のギフトカードを送ったという。送金後、女性が不審に思い、警察署へ相談したことで被害が発覚した。(小山歩)

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