「バービー問題」に潜む原爆ポップカルチャーと被爆国ナショナリズム

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構成・細見卓司

 米国で大ヒットしている映画「バービー」に関連して起きた問題をめぐり、日本で批判が巻き起こっている。ファンが作中のキャラクターと原爆やキノコ雲を合わせて加工した画像に米国の映画公式X(ツイッター)アカウントが好意的反応を示したことが発端だ。太平洋戦争期の広告やナショナリズムに詳しい編集者の早川タダノリさん(49)は問題となったファンアートに「核の肯定的な信仰」があると分析しつつ、その「炎上」をめぐる言説に潜むナショナリズムを指摘する。

     ◇     

 《7月21日に米国で同時公開されたのが、「バービー」と、原爆を開発した物理学者を描いた「オッペンハイマー」だった。両作のタイトルを組み合わせ、盛り上げる「Barbenheimer(バーベンハイマー)」という造語がSNS上で広がり、ファンが二つの作品のイメージを重ねて加工したファンアートが拡散した》

核実験が「観光」化された時代

 「SNSで広がったファンア…

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    若新雄純
    (プロデューサー・慶応大特任准教授)
    2023年8月6日18時49分 投稿
    【視点】

    記事が警鐘する「被爆国ナショナリズム」に陥らず、人類が人類に犯した大きな誤ちとして考えたい。

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    小原篤
    (朝日新聞記者=アニメ、マンガ、映画)
    2023年8月5日18時32分 投稿
    【視点】

    今回の騒動は残念でしたが映画そのものはとびきり刺激的で面白いです。バービーランドはうさんくさいツクリモノ感がいっぱい。人間界に行くとナマ身のバービーは「エロ女!」と揶揄され、ケンは「男性優位社会」にカルチャーショックを受け転向。マテル社もと

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