ニジェール大統領「私は人質」ロシアの影響拡大懸念 軍政は反仏鮮明

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今泉奏
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 クーデターが起きたニジェールで拘束されているバズム大統領が3日、米ワシントン・ポストへの寄稿で、西アフリカでロシアの影響力が強まることに懸念を示し、「ニジェールは人権を尊重する最後のとりでだ」と国際社会に支援を求めた。一方、軍事政権は旧宗主国フランスとの軍事協定を破棄するなど、支配の既成事実化を図っている。

 バズム氏は寄稿で「私は人質だ」と説明。クーデター支持派が主張する国内の治安悪化については「劇的に改善している」と反論した。さらに「地域全体が、ウクライナで残忍なテロをしている(ロシアの民間軍事会社)ワグネルを通じて、ロシアの影響下になる可能性がある」と訴え、「米政府と国際社会全体に対し、憲法秩序を回復するための支援を求める」と呼びかけた。

 バイデン米大統領も3日の声明で、「民主主義への重大な挑戦」とクーデターを批判し、「バズム大統領と家族が直ちに解放され、ニジェールが苦労して勝ち取った民主主義が維持されることを求める」と述べた。

専門家「大義のみえないクーデター」

 一方、現時点でクーデター支…

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