銃弾よ朽ちるを許さず摩文仁に潜め…沖縄の3首が訴える平和への願い

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 8月6日付朝日歌壇・朝日俳壇面のコラム「うたをよむ」をお届けします。筆者は歌人の屋良健一郎さん。戦争で破壊された首里城、激戦地のどこかにある銃弾。地元・沖縄の歌を3首引用し、歌に込められた思いを伝えます。

「うたをよむ」屋良健一郎

 蟬(せみ)の声は夏を告げるわくわくだった。いつからだろう、その声に死者の影を感じるようになったのは。テレビ画面の向こうの、陽炎(かげろう)。戦争を考えることが増える季節だ。沖縄戦の歌を紹介したい。

 雪山とかはりはてたる首里城(スイグスク)草木萌ゆるなとさけびつづけぬ    仲宗根政善

 『蚊帳のホタル』(一九八八…

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