めんの研究で博士号 伝承料理研究家の奥村彪生さんが85歳で死去

 古代から日本人が何をどのように食べてきたかを研究し、料理人としても活躍した伝承料理研究家奥村彪生(おくむら・あやお)さんが7月31日、特発性間質性肺炎で死去した。85歳だった。通夜は1日午後7時、葬儀は2日午前11時から奈良県香芝市狐井164の1の香芝典礼会館で、家族葬でとりおこなう。喪主は妻恵津子さん。

 和歌山県すさみ町生まれ。近畿大学理工学部を中退し、料理研究家の故土井勝さんの料理学校で学ぶ。NHK「きょうの料理」などのテレビの料理番組に出演し、やわらかい語り口とダジャレで人気を集めた。スーパーの総菜開発にも力を注いだ。

 民俗学を学び、各地に伝わる料理を掘り起こし、文献資料を調べて食文化の歴史研究に取り組んだ。めんの研究で博士号を取得。2009年に出した著作「日本めん食文化の一三〇〇年」は第1回辻静雄食文化賞を受賞した。縄文から江戸までの料理史の集大成「日本料理とは何か 和食文化の源流と展開」など著書多数。

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