ビッグモーター、車買い取りでもトラブル 元店長「難癖つけて減額」

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谷瞳児 三井新
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 自動車保険の不正請求が横行していた中古車販売大手のビッグモーター東京都港区)が25日に記者会見を開いた。修理する車にゴルフボール入りの靴下をぶつけるなどして保険金を水増し請求していた実態について認め、謝罪した。

 明らかになった保険金の水増し請求だけでなく、車の買い取りをめぐっても、同社は客が一方的に不利になる契約を結んでいたとの証言がある。

 「色々難癖を付けて買い取り価格を減額していた」。東海地方で店長を務めていた30代男性が取材に明かした。

 この店では、車の売却希望者に複数の業者が査定に応じた場合、「明らかに他が出してこないような高い額」を提示して「入札」。買い取る意思を示した後に、「たばこ臭い」「損傷した部分が見つかった」などと告げて減額し、結果的に他社より安い金額で買い取っていたという。

 買い取り後のオークションでの売却価格が想定以上に低く、利益を十分に確保できないとわかると、「事故歴を隠していた」などと言って、いったん振り込んだ金を一部返させたこともあるという。

 客が不利になるこうした取引ができたのは、買い取り価格を変更されても「異議を申し立てない」と明示した契約書を交わしていたからだ。

 この契約を問題視したNPO法人「埼玉消費者被害をなくす会」(さいたま市)は今年5月、同社に対して消費者契約法に基づく差し止め請求を出し、修正を求めた。同社の対応がない場合は消費者個人に代わり訴訟を起こすことができる。

 これに対し、同社は「かねて修正を含めて検討を進めていた」として、契約書の該当部分については「下取り価格を再度協議する」と修正する意向を示したという。

 なぜこうした契約が横行して…

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