スーダン邦人退避から3カ月、見えた課題 元陸将「現行法の限界」

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成沢解語

 アフリカ北東部スーダンで国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」による戦闘開始を受け、邦人退避が始まって24日で3カ月となる。関係者の話から当時の状況が徐々に明らかになり、課題も見えてきた。自衛隊の海外派遣に慎重さを求める声も上がるなか、邦人救出のあり方が改めて問われている。

 「世界中、突然だった」。スーダンの近隣国、ジブチの大塚海夫大使は6月下旬、公務で帰国した際に防衛省で取材に応じ、国軍とRSFの衝突を予期していなかったと振り返った。双方は将来的な統合に合意していたが、予想外に溝が深まっていたという。

 スーダンに滞在していた邦人は約60人。大塚氏は、戦闘が始まった4月15日以降、自衛隊機がジブチ上空を通る手続きを進めたり、各国軍が集まる会議に参加したりして邦人退避に備えた。

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 現地の状況が見えにくいなか…

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