連合会長の出身労組はベアなし 「組合員は悔しい思いをした」

西尾邦明 編集委員・沢路毅彦
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 労働組合の中央組織・連合の芳野友子会長は21日の定例会見で、委員長を兼務する出身労組の春闘について、基本給を底上げするベースアップ(ベア)がなかったことを明らかにした。会社の業績が悪かったためだといい、「組合員は悔しい思いをした」と振り返った。

 芳野氏はミシンメーカー「JUKI」の労組出身で、今も委員長を兼務している。会見でJUKIの春闘結果を問われると、「非常に経営が厳しい」とした上で、ベアはなく、一時金(賞与)も「世間からかなりかけ離れた非常に低い水準になってしまった」と話した。

 今年の春闘の平均賃上げ率は30年ぶりの高水準だったが、大幅に賃上げできる企業とそうでない企業とのばらつきは大きくなった。芳野氏は「運動的には足を引っ張ってしまった反省もある。ただ、今年の結果は今年の結果として来年につなげていきたい」と語った。

 連合はこの日、今年の春闘を総括した。芳野氏は「世界に劣後している日本の賃金水準を上昇させるべく、政労使が一致した認識のもと、議論を進めてきた結果だ」と評価。一方で「物価高に押し負けている面もある。賃金改善を継続していくことが肝心だ」とも強調した。

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この記事を書いた人
西尾邦明
論説委員|経済社説担当
専門・関心分野
脱炭素、エネルギー、原発、環境金融
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    西岡研介
    (ノンフィクションライター)
    2023年7月23日11時54分 投稿
    【視点】

    当該労組の委員長とは思えない、他人事みたいなコメントだな。連合はいつまでこういう人を会長にしているの? もはや組織率も17%を割り込み、「ナショナルセンター」のレゾンデートル自体が問われている段階なのに、労働界トップとしての危機感がまったく

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  • commentatorHeader
    中塚久美子
    (朝日新聞専門記者=子ども、貧困)
    2023年7月25日19時2分 投稿
    【視点】

    安い労働力を求めグローバル企業が押し寄せるバングラデシュの、衣料品の縫製工場で低賃金で働く女性らが労働組合結成に奮闘する姿を描く映画「メイド・イン・バングラデシュ」(2019年)に出てくる工場のミシンは、「JUKI」です。  映画では、労

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