なぜ神宮外苑にビルを? なぜ森に手を加える? 説明会で続いた疑問

有料記事

土舘聡一 笠原真 本多由佳 伊藤あずさ

 多くの人の憩いの場となっている明治神宮外苑地区の再開発事業について、事業者側の住民説明会が19日、3日間の日程を終えた。「なぜ超高層ビルを建てるのか」「なぜ歴史ある森に手を加えるのか」――。住民から疑問が投げかけられた。

 再開発事業は、神宮球場と秩父宮ラグビー場の場所を変えながら建て替えるほか、超高層ビル2棟も新築する内容。三井不動産、明治神宮、独立行政法人・日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事の4者が進める。工事は3月に始まり、2036年に完成の予定。

380人が参加、近隣の住民らに限定

 837本を植樹する一方、700本以上の高木を伐採する計画が環境破壊や景観悪化だと懸念されている。中止を求めるネット署名は21万筆超。批判を受け、事業者側が着工後初めて、近隣の住民・事業者に限る形で説明会を催した。3日間で計約380人が参加したという。

 「事業収益、人流の影響、(外苑の)緑の体積などの詳細な説明がない。会場から『隠している部分があるのでは』という声もありました」。非公開だった最終日の説明会に参加した渋谷区の男性(70)は、取材にそう話した。

 生まれた時から神宮のそばに…

この記事は有料記事です。残り882文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません