ビッグモーター、保険金の不正請求1千件超 報告書公表、調査継続へ
中古車販売大手のビッグモーター(東京都港区)が自動車保険の保険金を水増し請求していた問題で、同社は18日、少なくとも1275件で不正が見つかったと認めた。これまで伏せてきた、外部の弁護士らによる特別調査委員会の報告書も初めて公表した。兼重宏行社長ら経営陣は報酬の自主返上を決めた。
同社は事故車を修理する際、わざと車体に傷をつけたり、不要な部品交換をしたりして、損害保険会社に保険金を水増し請求していた。不正請求があったことは今月認めていたが、詳細は説明してこなかった。
同社はこの日、昨年11月から8427件の保険金申請を調べた結果、15・1%の1275件(4995万円)で何らかの不適切な行為が見つかったと明らかにした。うち177件、662万円を返金した。今後も調査と返金を進めるとしている。
調査委は、不正請求の原因として、不合理な目標設定やコンプライアンス(法令や社会規範の順守)意識の低さなどを挙げた。不正は全国の工場で見つかり、従業員へのアンケートでは不正に関与した理由として「上司からの指示」が6割近くを占めた。不正が組織的だった疑いが濃い。
経営責任をとるためとして兼重社長は1年間、報酬を全額返上する。副社長は50%、専務は30%、常務は20%、取締役は10%を、それぞれ3カ月間返上するという。
会社側の発表に先立ち、斉藤…
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