JR長野駅で福井観光をPR 恐竜も参加 新幹線延伸を前に

樫村伸哉 佐藤常敬
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 北陸新幹線の敦賀延伸を前に、福井県が1日、JR長野駅で誘客のPRイベントを開いた。沿線の観光施設や名産品を紹介するブースを展開し、「近くなる福井」をアピールした。

 なぜ、長野で開催なのか。主催した県新幹線開業課の山田輝雄課長は「延伸による時短効果が最も大きく、お互いに行き来が増えそうな地域だから」と話す。来春の延伸で長野―福井は現在より34分短い1時間31分、長野―敦賀は1時間短い1時間51分で結ばれる。「石川、富山に誘客で負けないようレベルアップし、競い合いたい」

 会場には、勝山市で化石が見つかった肉食恐竜・フクイラプトルの迫力あるバルーンも登場。子どもたちの人気を集めていた。

 長野では2015年3月の金沢延伸と同時に名が消えた「長野新幹線」へのノスタルジーを感じる人もいるという。長野市の松沢由加里さん(43)は8歳の娘と4歳の息子と一緒に訪れた。「コロナも落ちついてきたし、福井や北陸へ遊びに行きたくなった」(樫村伸哉)

 北陸新幹線敦賀開業に向け、観光PRのキャッチコピー「つるが、発見!」のロゴマークの最優秀賞に、川崎市の会社員、山根綾花さん(33)のデザインが決まり、6月30日に福井県敦賀市役所で表彰式があった。山根さんは「等身大の敦賀を見つけて、と思いを込めました。ロゴがいろんなところで活躍してくれたらうれしい」と話した。

 ロゴデザインは、敦賀市内の官民でつくる「新幹線敦賀開業まちづくり推進会議」が2~4月に公募。県内外の523点から山根さんの作品が最優秀賞に決まった。会社でデザイナーをしている山根さん。作品のイメージは、虫眼鏡をのぞくと気比神宮の大鳥居や、国名勝の「気比の松原」、敦賀ふぐなど、ぎゅっと詰め込まれた敦賀の魅力を見つけるというものだ。

 山根さんは金沢市出身で、2015年に北陸新幹線が地元に延伸した時の盛り上がりを肌で感じた。「東京や品川駅で、このロゴをたくさんの人に見てもらい敦賀をPRできたら」と話した。(佐藤常敬)

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