ネットいじめ起きる前に… 広がるデジタル・シティズンシップ教育

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編集委員・宮坂麻子
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 国の「GIGAスクール構想」が本格的に始まって3年目。全国の小中学生一人ひとりに1台ずつ情報端末が行き渡り、教育現場でのデジタル活用が進むなか、子どもたちがデジタル社会の善き担い手になることをめざす「デジタル・シティズンシップ教育」が各地の学校で広がりつつある。

 デジタル・シティズンシップ(DC)教育は欧米などで広がった。米国で普及している教材では、学ぶテーマとして、メディアバランス▽プライバシーとセキュリティー▽オンライントラブル▽メディアリテラシーなど6領域が設定されている。

休み時間の端末活用…「約束事」生徒で決める

 GIGAスクール構想のもと、積極的にDC教育を採り入れ始めた自治体の一つが、大阪府枚方市だ。2020年度に全小中学生にiPadを配布、家庭での活用を促すねらいから、学校に置く端末保管庫はあえて購入しなかった。教員から希望のあったアプリなどを次々導入し、現在約90のアプリが使用可能に。昨年度の調査では、小6の96%、中3の90%が「ほぼ毎日」授業で端末を使用し、家庭学習でも「毎日持ち帰り毎日使用」が小6で82%、中3で74%にのぼる。

 市内では、各校が使い方を模…

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