河野氏、マイナンバーのシステム改修「来週に」 別人口座の登録受け

小手川太朗
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 マイナンバーに他人の公金受取口座が登録されるミスが相次いでいることを受け、河野太郎デジタル相は17日、長野県松本市のマイナポイントの登録支援窓口を視察した。河野氏は視察後、記者団に対し、誤登録を防ぐためのシステム改修を来週(18日の週)にも終えるとの見通しを示した。

 デジタル庁によると、住所も氏名も違う他人の口座がマイナンバーにひもづけられる誤登録が全国で748件確認されている。大半が人為的ミスとみられ、自治体の窓口で共用パソコンをログアウトしないまま次の人が操作し、口座情報が直前に利用した人のマイナンバーに登録されるといったケースがあるという。

 一連の問題発覚後、河野氏が自治体の窓口を視察するのは初めて。河野氏は、実際にマイナンバーカードを受け取った市民が支援員の補助を受けながら共用パソコンを操作し、口座情報などを入力してマイナポイントを受け取る様子を視察。国が定めたマニュアルが徹底されているかどうか確認した。政府は再発防止策としてログアウトしないと登録が完了しないなどのシステム改修を進めている。河野氏は視察後、6月中としてきた改修時期について「来週にもリリース(開始)したい」と語った。

 マイナカードをめぐっては、誤登録や情報漏れなどのトラブルが相次いでいる。マイナポイント目当ての申請が殺到したことによる自治体窓口の混乱がミスにつながったとの批判もある。岸田文雄首相は、データやシステムの総点検を秋までに行う方針を示している。(小手川太朗)

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