突然の解散先送り、首相判断なぜ 公明と亀裂、世論…不安材料重なり
岸田文雄首相が、今国会中の衆院解散・総選挙の見送りを表明した。「勝てるタイミング」での解散を探ったが、公明党との関係悪化など不安材料を解消できなかった。重要法案が成立するメドも立ち、野党の牽制(けんせい)に用いてきた「解散カード」をいったん引っ込め、改めて解散の時期を探る構えだ。
15日夕、官邸のエントランスホール。記者団の前に自ら進んで立った首相は、立憲民主党が提出方針を固めた内閣不信任決議案を、正面から否決する考えを示した。不信任に対抗する形での衆院解散は否定した。
首相が解散の可能性を明確に打ち消すのは、異例だ。裏を返せば、そうしなければならないほど、永田町には「解散風」が吹き荒れていた。
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