外苑再開発の環境アセス、識者「形だけ」と厳しく指摘 東京都は反論

有料記事

土舘聡一
[PR]

 明治神宮外苑地区の再開発事業を巡り、文化遺産の専門家らでつくる日本イコモス国内委員会だけでなく、環境影響評価(アセスメント)の専門家でつくる国際影響評価学会(IAIA)日本支部も手続きの不備を指摘する事態となった。アセスを進めてきた都や事業者側は、従来の考えを改めて主張している。

 15日に都庁で記者会見したIAIA元会長で日本支部代表の原科幸彦・千葉商科大学長は「今回の都のプロセスは形だけと言わざるをえない」と厳しく指摘した。特に、アセス関連の調査内容を「虚偽」と指摘した日本イコモスに都環境影響評価審議会で説明を求めなかった点を問題視した。

 外苑再開発の環境アセスでは、1月に、事業者側から提出された環境影響評価書が都に受理・公示されている。しかし、日本イコモスは、評価書に関して、必要な植生図がなかったり、保存樹木への影響評価が不適切だったりするとして、58項目の不備を指摘してきた。

事業者は反証、しかし原科氏は

 これを受けて、審議会は5月…

この記事は有料記事です。残り450文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません