ウクライナのダム決壊、70万人が飲料水不足に 貯水池水位7m低下

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ロンドン=杉山正
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 ロシアが占領するウクライナ南部ヘルソン州でカホウカ・ダムが決壊したことをめぐり、ウクライナの国営企業「ウクルヒドロエネルゴ」は11日、ダムの貯水池の水位が同日午前8時現在で決壊前に比べ、7メートル以上低下したと明らかにした。国連は70万人が飲料水不足に陥っていると指摘している。

 水位はザポリージャ原発対岸のニコポリ地区で9・35メートルを計測し、ダムが決壊した6日から計7メートル以上低下したという。

 AP通信によると、グリフィス人道問題担当国連事務次長は10日、ダム決壊によって人道状況が「非常に悪化している」とし、70万人の飲料水が不足していると指摘。広範な農地が洪水に見舞われていることから、穀物輸出が減少し、世界的な価格上昇につながるとの見方を示した。

汚染水による病気のリスクも

 また、埋められた地雷が洪水…

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    服部倫卓
    (北海道大学教授=ロシア・東欧)
    2023年6月12日9時43分 投稿
    【視点】

    聞きかじった話によると、この地域の川は、右岸の方が岸が高くて丈夫であり、左岸の方が岸が低くて脆弱なのが共通した特徴だという。 ドニプロ川も例外ではなく、右岸、すなわちヘルソン州で言えばウクライナ支配地域の岸の方が高く、左岸、すなわちロシア

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