後絶たない「鍵番号」悪用 住居侵入や殺人事件も 対策どうすれば

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新谷千布美

 合鍵をネット注文できるサービスを悪用し、不法侵入する事件が全国で相次いでいる。北海道内では5月、男が元交際相手の女性宅に合鍵で侵入し、殺害する事件が起きた。鍵に刻印された「鍵番号」さえわかれば、簡単にネット注文できてしまうからだ。危険な目に遭わないためにはどうすればよいのか。

 5月4日、北海道東部に位置する釧路町のアパートの一室で、小学校教諭の女性(当時39)が遺体で見つかった。道警は元交際相手の男(37)を殺人容疑で逮捕した(殺人などの罪で起訴)。

 捜査関係者によると、男は「合鍵を使って被害者宅に侵入した。合鍵は交際中に無断で鍵の写真を撮り、ネットで鍵番号を入力して、注文した」と供述したという。

 鍵番号が悪用された事件は全国で後を絶たない。

 2016年に松山市の女子大学生宅に侵入したとして逮捕された40代男は、不動産管理会社員を装い学生に鍵を提示させ、鍵番号をメモしてネットで合鍵を注文していた。

 福岡県で2021年に逮捕された30代男は6年以上にわたり複数の女子大学生宅などに侵入していた。当時通っていた大学で、机の上やカバンの中にあった女子学生の鍵番号を盗み見て、暗記したり盗撮したりして合鍵を注文していた。

 記事後半で様々な鍵の防犯対策を紹介します。

 鍵番号とは何か。

 鍵の上部に刻印された10桁ほどの数字やアルファベットの組み合わせで、メーカーによって異なる。鍵穴の種類や刻みのパターンを表していて、「鍵の設計図」とも呼ばれる。

 錠取扱業者でつくる「日本ロックセキュリティ協同組合」によると、合鍵を作るには、かつては実物を業者に持ち込み、ギザギザなどがない「ブランクキー」を削り出すのが主流だった。

■合鍵作製、ネットで簡単に注…

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