トルコ大統領選の結果が世界に与える影響は 東大の鈴木一人教授

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聞き手・友田雄大
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 トルコ大統領選の決選投票が28日に投開票され、約20年にわたり政権を握ってきたエルドアン氏の続投が決まった。エルドアン氏は、トルコ国内にとどまらず、ロシアとウクライナの仲介や難民問題、北大西洋条約機構(NATO)の先行きをめぐって、世界で存在感を示してきた。政権継続がトルコ国内、ひいては世界に及ぼす影響は。東京大学公共政策大学院の鈴木一人教授に聞いた。

 ――トルコ大統領選で、エルドアン政権のさらなる長期化が決まりました。

 今回は勝負の行方が読みにくく、長く権力を持ってきたエルドアン氏にとって、もっとも負ける可能性が高い選挙だったといえます。国内経済が厳しく、かつ地震の対応をめぐって政府への批判が出ている中での選挙でした。それでも勝ったということで、厚い支持基盤を証明した格好です。

■とくに地方からの「人気」健…

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この記事を書いた人
友田雄大
国際報道部
専門・関心分野
経済、国際情勢
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    鈴木一人
    (東京大学大学院教授・地経学研究所長)
    2023年5月31日0時51分 投稿
    【解説】

    自分でもなぜトルコの大統領選の解説の役目が回ってきたのかわからないが、今やトルコの大統領選は一国の選挙というよりは、中東、欧州、そしてロシア・ウクライナの戦争に影響を与える選挙になっているからなのだろう。私もそういう観点で見ていたので、その

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