金沢-敦賀125キロ、レール1本に 北陸新幹線芦原温泉駅で締結式

波絵理子 佐藤常敬
【動画】北陸新幹線レール締結式 金沢-敦賀間がつながる=波絵理子撮影
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 北陸新幹線の金沢―敦賀間約125キロの線路が1本に結ばれ、芦原温泉駅(福井県あわら市)で27日、レール締結式があった。モーターカーがレールを通り初めし、斉藤鉄夫国土交通相や福井、石川両県の首長らが拍手で迎えた。来年3月の開業に向け、車両を入れた監査・検査が秋ごろ始まる予定だ。

 建設を担い、式典を開いた鉄道・運輸機構の藤田耕三理事長は「みなさまの温かいご支援を受け、この日を迎えることができた。敦賀から東京まで580キロが結ばれた。いっそう緊張感をもって準備を進めたい」とあいさつした。斉藤国交相は「沿線は多彩な観光資源がある。北陸の地域内や世界との交流がますます促進・活性化されることが期待される。国交省も引き続き緊密に連携していきたい」と祝辞を述べた。福井県の杉本達治知事は「県内は初めての新幹線。県民をあげて歓迎ムードで盛り上げたい」と期待を語った。

 来賓33人が紅白に飾られたレンチでボルトを締め、かけ声に合わせて最後のレールを固定した。地元の芦原温泉のおかみらがくす玉を割って祝った。モーターカーが通り初めをした。

 金沢―敦賀間は今後、新幹線が安全に高速走行できるかを点検する監査・検査に入る。

 新幹線のレール締結式は、2014年11月の北海道新幹線の新青森―新函館北斗間以来。(波絵理子)

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 来春の北陸新幹線敦賀開業に向け、観光PRのキャッチコピー「つるが、発見!」のロゴマークが決まった。福井県の敦賀の魅力をのぞく虫眼鏡の中に、気比神宮といった敦賀の風景などをぎゅっと詰め込んだデザインだ。今後、ポスターやチラシなどPRグッズに使っていく。

 デザインは敦賀市内の官民でつくる「新幹線敦賀開業まちづくり推進会議」が2~4月に公募。県内外からの523点を6点に絞り、26日に推進会議の参加者で投票し、最多の票を得た川崎市の山根綾花さんの作品が採用された=写真、同会議提供。

 山根さんは「見るたびに新しい発見があり、多くの人が敦賀の魅力を感じに訪れたくなるロゴになれば」との思いを込めたという。

 「つるが、発見!」の「つ」をかたどった虫眼鏡は敦賀湾を表現。中に、気比神宮や気比の松原の観光スポット、敦賀ふぐなどをデザインした。会議の奥井隆会長は「開業までいよいよ1年を切るなか、素敵なロゴが決まった。一人でも多くの人に敦賀を知って、訪れてもらえるように取り組みたい」と力を込めた。(佐藤常敬)

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