販売の竹林、相場の18倍 社長逮捕の上場企業「抱き合わせ」販売か

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大山稜 御船紗子
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 東証スタンダード上場の不動産会社「リベレステ」(埼玉県)の社長ら3人が出資法違反容疑で警視庁に逮捕された事件で、同社側が貸付先の企業に、「迅速に貸し付けをする代わりに法定金利以上の支払いが必要」という趣旨の説明をしていたことが、捜査関係者などへの取材でわかった。

 警視庁は、早く融資を受けたい企業側の思惑につけ込み、売れ残った土地を「抱き合わせ」で販売し、違法な利息を得ていたとみている。

 生活経済課は、社長の河合純二(74)=埼玉県越谷市=、元社長室長の高橋洋(56)=東京都世田谷区=、同社の関係会社役員の島崎親(よしみ)(68)=東京都杉並区=の3容疑者を、出資法違反容疑(高金利の受領)で逮捕したと25日、発表した。

 同課によると、3人は共謀し、東京都内の太陽光発電設備会社に約7億円を貸し付ける際に、自社が所有する複数の不動産を相場より大幅に高値で販売。2018年9月ごろ~19年6月ごろまで、金利の法定上限(年利20%)を超える不当な利息として、十数回、計約2100万円を受け取った疑いがある。

 河合容疑者は「不動産の購入を貸し付けの条件としたことはないし、法定利息を超える金利も受領していない」と容疑を否認し、ほかの2人は認めているという。

 捜査関係者や朝日新聞が入手した被害会社側の資料によると、被害会社の代表は、知人の紹介で知り合った当時幹部の高橋容疑者から18年、融資を提案された。この際、「銀行と違い迅速に決裁するため多く利息を取る必要があり、不動産の購入が条件になる」などと説明を受け、融資は実行された。その後、逮捕容疑となった融資も行われたという。

 同課は、リベレステが融資の条件として売った不動産の多くは、経営危機の事業者から買いたたいたり、売れ残ったりした価値の低い物件だったとみている。(大山稜、御船紗子

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