メディア支配の実態、報道の姿勢…ジャニー氏の性加害疑惑が問うもの

有料記事

[PR]

 ジャニーズ事務所の創業者、ジャニー喜多川氏(2019年に死去)による所属タレントへの性加害疑惑を巡る問題で、事務所が公式サイト上で、見解と対応について言及した。芸能界に詳しいジャーナリストの松谷創一郎さんは、今回の事務所の対応をどうみているのか。また性加害疑惑を巡っては、過去に度々指摘する声が出ていたが、ここまで問題化しなかった。この点についてもどう考えているのか。話を聞いた。

 被害の実態把握と再発防止のためには、より高い透明性、公開性が求められる。にもかかわらず、事務所が第三者委員会の設置を見送ったことは消極的で残念だ。事務所は理由として、ヒアリングを望まない人の存在や心理的負荷を挙げているが、ヒアリングの仕方や結果の公開のあり方も含めて、第三者委の専門家に委ねるべき事柄だ。

 加えて、藤島ジュリー景子社長が被害の有無を知らなかったという主張の真実性、ジャニーズJr.の扱いや契約実態といった点についても、第三者による調査が必要になる。そうした点も含めて調査して初めて、対策ができる。

メディアへの「圧力」の有無は

 藤島社長は、自分の社長就任…

この記事は有料記事です。残り1453文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    たかまつなな
    (時事YouTuber・笑下村塾代表)
    2023年5月15日22時8分 投稿
    【提案】

    「芸能界は特別な世界だからと一種の治外法権が許されていた面がある」という松谷さんの指摘はその通りだ。私はかつてお笑い芸人としてデビューし、NHKに入局し、そのあとジャーナリストとして独立した。報道に携わる人でも、芸能にまつわる問題については

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    小林恭子
    (在英ジャーナリスト)
    2023年5月20日7時17分 投稿
    【視点】

    松谷さんの分析、大変深く、参考になりました。 この関連で、常々気になっていたことがあります。 松谷さんがご指摘されているように、「テレビ局や雑誌を発行する出版社からすると、数字の見込めるジャニーズタレントは貴重」という部分です。

    …続きを読む
ジャニー喜多川氏の性加害問題

ジャニー喜多川氏の性加害問題

ジャニーズ事務所創設者のジャニー喜多川氏による性加害問題。関連ニュースをお伝えします。[もっと見る]