反対相次いでも河村市長「方針変更無い」 導水路事業で意見交換会

伊藤智章
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 【愛知】河村たかし名古屋市長が「容認」に転じた、徳山ダム岐阜県揖斐川町)の水を長良川木曽川に引く連絡導水路事業をめぐり、13日、同市で意見交換会が開かれた。100人が参加し、市民からは反対意見が相次いだが、河村市長は終了後、「ええ意見は採り入れるが、方針変更はない」と語った。

 河村市長は「水余り」を認めながら、水の安定供給や治水の推進、堀川浄化の三つを提案することで転換したとしており、賛否が焦点だった。市が選んだ学識者、市民団体代表の発表は、8人中6人が賛成で、「気候変動で渇水や洪水のリスクが高まった」「明治用水頭首工のように、インフラ老朽化が進んだ」などとした。

 しかし、市民の会場発言は9人中7人が反対。「堀川浄化は、余っている水道の水を使えばいい」「(凍結していたはずの)河村市長の手のひら返しにびっくり」「生態系への影響を考えるべきだ」などと続いた。反対の挙手が多く、司会が「賛成の人は?」と促す場面もあった。

 河村市長は、まとめで「徳山ダムを造ってまった以上、(導水路で)使わないかん」と話すと、会場から「税金(料金)が高くなるぞ」とヤジも飛んだ。(伊藤智章)

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