レインボーマーチ 東北6県団体集まり性的少数者らへの支援訴える

伊藤恵里奈
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 性的少数者など多様な生き方の選択を可能にし、自分らしく生きる人を増やすことを目的とした「いわてレインボーマーチ」が13日、盛岡市で始まった。同市で今月から性的少数者のカップルを公的に認める「パートナーシップ宣誓制度」が導入されたのを記念して、東北6県の当事者団体の人たちが集まった。最終日の14日には市内でパレードを行う。

 いわてレインボーマーチは2018年に始まり、コロナ禍での中止を挟んで今年で3回目のリアル開催。13日は翌日のパレードで使うプラカードを作るワークショップや、性的少数者の情報を発信する団体「fair(フェア)」代表理事の松岡宗嗣さんの講演会、東北の当事者団体らによるトークセッションが行われた。

 プラカード作りに参加した米国出身で奥州市で働くベロニカ・ダウさん(27)は、「PROTECT TRANS KIDS(トランスジェンダーの子どもを守れ)」というメッセージを書いた。家族に性的少数者がおり、「当事者は様々な偏見にさらされている。正しい知識と理解が広がることを願う」と話した。

 青森県の団体「青森レインボーパレード」のメンバーの男性は、「いわてレインボーマーチは市など公的機関と連携し、県内の各自治体からも応援メッセージが届くなど、前向きで活気を感じる。地方の性的少数者は都市部よりはるかに厳しい環境にあるが、青森でも頑張りたい」と話した。

 トークセッションに登壇した秋田県の団体「秋田プライドマーチ」の村田葵さんは、「秋田市では昨年度からパートナーシップ制度が導入されたが、都市部のようになることを目指すのではなく、それぞれの地域の良さを見つめて、地域の人と共に生きていきたい」と話した。

 宮城県の団体「みやぎにじいろパレード」の大森駿之介さんは、「差別と闘い続け、すべての人にとって生きやすい宮城を目指したい」と話した。

 開催に合わせ、盛岡市内では関連した取り組みも行われている。13~14日は市中心部の開運橋をライトアップ。県男女共同参画センターが入る盛岡駅西口の複合施設「アイーナ」も外観をレインボー色にライトアップし、24日まで性的少数者への理解を深める企画展示も行っている。

 14日のパレードは当日でも参加可能。午後1時にもりおか歴史文化館前広場に集合し、市中心部を歩く。同様のパレードは秋田県で20日、青森県で6月25日、宮城県でも11月19日に行う予定だ。(伊藤恵里奈)

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