タモリさんの一言が運命変えた 空耳アワー69回採用の「六車くん」

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小野大輔

 テレビ朝日の深夜番組「タモリ倶楽部」の名物コーナー、「空耳アワー」がこの春、番組終了とともに幕を閉じた。歌詞が日本語のように聞こえる洋楽を、視聴者から募る企画。約30年続いた人気コーナーで、実に69回も採用された常連投稿者が兵庫にいる。彼はいま、「空耳ロス」に打ちひしがれている。

 空耳アワーは、投稿を番組側が映像化し、司会を務めるタレントのタモリさんが聞こえっぷりや面白さでジャッジする。投稿者には賞品が贈られ、手ぬぐい→耳かき→Tシャツ→ジャンパーと、評価が高いほど豪華になる。

 「いつかはジャンパーを、って気持ちで頑張ってんけどね。願いかなわず、でした」。加古川市の自営業、六車(むぐるま)昌史さん(50)はそう言って遠くを見つめた。

「みなさんも六車くんに…」

 洋楽が元々好きで、空耳アワーも欠かさず見ていた。2008年ごろのある日、米歌手アリシア・キーズの「You Don’t Know My Name」をイヤホンで聴いていると、歌詞の一部が突然、こう聞こえた。「あ、後からすぐにドーナツもらう」――。

 ちょっと意味は不明。でも試…

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