違法アップロード映画に誘導 リーチサイト運営の疑い、京都府警逮捕
違法にアップロードされた映画のサイトに誘導する「リーチサイト」を運営したなどとして、京都府警は8日、京都市山科区の無職高橋浩容疑者(59)を著作権法違反(公衆送信権の侵害)の疑いで逮捕し、発表した。
捜査関係者によると、容疑者が運営していたリーチサイトは「映画の無料動画で夢心地」。2015年ごろに開設され、違法にアップロードされた作品につながるリンクが多数張られていた。リンク先の映画は数万作品に上り、府警は、容疑者がアップロードしていたとみている。夢心地のサイト内にはウェブ広告が掲載され、広告収入を得ていた可能性があるという。
海賊版対策に取り組む「コンテンツ海外流通促進機構(CODA)」によると、夢心地は日本で運営されている最大規模のリーチサイト。近年のアクセス数は月平均200万件ほどで、そのほとんどが国内利用者という。
今回の逮捕容疑は、洋画やアニメ映画など4作品をアップロードし、そのサイトのリンクを21年から22年にかけて夢心地に掲載。インターネット利用者を誘導し、多数の人が作品を視聴できるようにして著作権を侵害したというもの。リンク先のサイトは海外に拠点があり、夢心地は「入り口」のような存在だったという。
リーチサイトをめぐっては、著作権の侵害を助長するとして、警察による摘発が相次いでいる。20年に京都府警がアダルトビデオのリーチサイトを運営したとして、男2人を逮捕。22年にも北海道警がアニメのリーチサイト運営者を逮捕している。