第4回恐怖心をあおるプロパガンダ、歴史も利用 ロシアの巧みな印象操作

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 ロシアのプーチン政権によるプロパガンダの大半は、根拠に乏しい一方的な主張だ。なぜロシア国民は受け入れるのだろうか。

 ウクライナへの侵攻を続けるロシア。1年以上経ったが、反戦運動は影を潜め、いまもプーチン大統領は高い支持率を維持している。その大きな要因がメディアと一体で拡散されている政権のプロパガンダだ。多くのロシア人が見る世界は、日本での認識と大きく異なる。ロシアの人たちが住むのはまるで「アナザーワールド」(もう一つの世界)となっている。

 「病院がウクライナ軍に攻撃され、14人が死亡」「ウクライナのナチスがロシア兵捕虜を射殺した」

 昨年2月のロシアによるウクライナ侵攻後、ロシア国営テレビは連日、壊れた建物の映像や真偽不明のビデオなどを放映する。ウクライナ軍の「残虐な戦争犯罪」を伝え、国民の恐怖心をあおっている。これはロシアのプーチン大統領が描く「世界」に沿ったものだ。

 「米国が支配する北大西洋条約機構(NATO)が、民族主義者やネオナチが奪取したウクライナ政府を操り、ロシアを滅ぼそうとしている」

「次はロシア」と恐怖心を巧みに利用

 プーチン政権は、ウクライナ…

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