葵祭のヒロイン・斎王代が4年ぶりに御禊の儀 京都・上賀茂神社

西田健作

 京都三大祭りの一つ「葵祭(あおいまつり)」(15日)を前に、斎王代(さいおうだい)の「御禊(ぎょけい)の儀」が4日、行われた。祭りのヒロインの斎王代は、かつて皇女が務めた斎王の代理で、京都にゆかりのある女性から選ばれる。第65代斎王代の松井陽菜(はるな)さん(29)が、京都市北区の上賀茂神社で身を清めた。

 斎王代と従者による約50人の「女人列(にょにんれつ)」が境内を流れる御手洗(みたらし)川で儀式に臨んだ。十二単(じゅうにひとえ)を着た斎王代は小川の際まで進み、両手を指先から清流の中に入れて、心身の穢(けが)れをはらった。続いて、従者が人の形の「形代(かたしろ)」に穢れを託して、橋殿の上から川に流した。

 儀式を終えた松井さんは「たくさんの方が伝統を守るために動いていることを身をもって感じた。15日はみなさまの健康と幸せのために身を引き締めて斎王代を務めたい」と話した。

 祭りのハイライトの王朝行列「路頭の儀」は、コロナ禍の影響で3年連続で中止となり、4年ぶりの実施。平安装束を身にまとった約500人の行列が15日午前に京都御所を出発し、祭儀のある下鴨神社、上賀茂神社へと向かう。(西田健作)…

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