「本当は女の子がいいの!」 性別に揺れる子の節句、どう考えれば
伊木緑
生まれて最初の端午の節句。初孫だったその子に、祖父母は張り切ってこいのぼりとかぶとを買ってくれた。
だが昨春のひな祭りから、福岡県の30代女性は男児として生まれた小学1年生の子どもを、女の子として祝うようになった。ちらしずしにはまぐりのお吸い物、ひなあられにひし餅、甘酒。そして、幼稚園の工作でつくってきたひな人形を飾る。
「本当は女の子がいいの!」と激しく夜泣きしたのは、年中の春だった。
幼稚園の帰り道、女の子向けの体操クラブから「かわいいね。体操やらない?」と勧誘された。「行きたい!」と目を輝かせた。「女の子のクラブなんだよ」と話してもまったく耳に入らない。「女の子になりたい」と泣いた。夜泣きはその夜だった。
性別に揺れる子どもをどのように育てていけばいいのか。母親は全力で寄り添っています。
幼稚園では受け入れられず 男児用の下着に着替えて登園
心当たりはあった。2歳の頃…
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