引き揚げられた陸自ヘリからフライトレコーダー 事故の原因を分析へ
沖縄・宮古島沖で4月6日に消息を絶っていた陸上自衛隊のヘリの機体主要部分が2日午前11時50分ごろ、民間船舶のクレーンで引き揚げられた。午後には島内の平良港へ送られ、事故時の状況を記録したフライトデータレコーダー(FDR)が回収された。
事故から26日。ネットに包まれた状態で海上に引き揚げられたヘリは、機体の原形をとどめないほど激しく損傷している様子が見て取れた。
防衛省によると、引き揚げられた機体の主要部は操縦席、胴体、尾翼の各部分ごとに折れて割れるなどしていたものの、一部でつながっていた。片方の外付けタンクもつながった状態だった。海底には他にも部品が散らばっており、午後も回収作業が続いた。機体や部品は配備されていた陸自高遊原(たかゆうばる)分屯地(熊本県)に運ばれる見通し。
ヘリが沈んでいたのはレーダー上の機影が消失した地点から北北東に約4・2キロ、水深106メートルの海底。機体の損傷の状況から、海面に強くたたきつけられた可能性があるとみられる。防衛省は、回収したFDRを分析して事故の原因究明を進める。
引き揚げられた機体内に隊員は確認されなかった。防衛省は、これまでに死亡が確認された隊員6人のほかに、不明のままとなっている隊員4人の捜索も続ける。
有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。
【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら