横須賀配備の米原子力空母交代へ ロナルド・レーガンの改修で来年

芳垣文子
[PR]

 在日米海軍司令部(神奈川県横須賀市)は28日、横須賀基地に配備されている原子力空母ロナルド・レーガンジョージ・ワシントンに交代させると発表した。ロナルド・レーガンの改修に伴うもので、2024年春をめどに出港し、ジョージ・ワシントンが同年後半に入港する予定だという。

 ジョージ・ワシントンは日本に初めて配備されたニミッツ級の原子力空母で、横須賀配備は2回目。1回目は08~15年の6年8カ月だった。17年から米国で燃料棒の交換や大規模な装備の更新工事をしているという。

 ロナルド・レーガンはジョージ・ワシントンの後継として15年10月に配備された。在日米海軍司令部によると、米国の国防に関する法律で海外に配備する艦船は10年を超えないと定められているという。帰国後はワシントン州の海軍造船所で大規模メンテナンスや能力向上のための改修を行うという。

 外務省の河辺賢裕北米局長が28日に横須賀市役所を訪れ、上地克明市長に説明した。上地市長は「大規模修繕工事を終えた空母が横須賀に配備されるのは初めて。米側には高い安全性を確保するよう、政府として求めてほしい」と述べたという。市によると、米側からは27日に交代について説明があったという。

 「原子力空母の横須賀母港問題を考える市民の会」共同代表の呉東正彦弁護士は「米海軍による原子力空母の横須賀母港の恒久化につながるものとして、強く抗議し、撤回を求める」とするコメントを出した。

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません