通信途絶えたHAKUTO-Rの月着陸船 でも「非常に大きい成果」

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玉木祥子
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 民間企業として世界初の月面着陸をめざす日本の宇宙ベンチャー「ispace(アイスペース)」のHAKUTO―R計画の着陸船が26日未明、月への着陸を試みたが、通信が途絶えた。着陸の確認ができておらず、着陸船の状況は不明という。

 報道陣の取材に対し、同社の袴田武史代表は「通信が途絶えたため、正常でないことは確か。着陸しなかった可能性もある」と話した。

 同社は東京都江東区日本科学未来館で、管制室の様子を中継しながら計画の概要などを紹介し、着陸を待つイベントを開いた。25日深夜から社員や関係者が約150人が集まった。

 予定通り、26日午前0時40分ごろから着陸に向けた運用を開始。社員らは、会場のスクリーンに映る着陸船の着陸までのシミュレーション動画や管制室の様子を見守った。

 着陸船は、月まで約100キロの距離から減速しながら徐々に月に近づいていった。管制室から連絡を受けて、計画通りに着陸の手順が進んでいることが会場に伝えられると、拍手が起こった。

 約1時間後の午前1時40分ごろ、着陸の予定時刻を迎えた。

 実際に着陸したかどうかは、管制室が着陸船との通信を確認して判断する。だが、スクリーン内の管制室のメンバーらは、こわばった表情のまま。

 会場では、管制室からの「着…

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