明石市議選も「泉旋風」 芦屋の最年少市長「結果で恩返し」と抱負

統一地方選挙2023

天野剛志 真常法彦
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 23日に開票された統一地方選の後半戦。注目された兵庫県明石市の市長選と市議選は、泉房穂市長が擁立した候補が躍進。「泉色」の施策が今後も継続する見込みが高くなった。芦屋市長選に史上最年少で当選した高島崚輔氏(26)は24日、市政のかじ取りを担う意気込みを語った。

 24日未明に結果が出た兵庫県明石市議選では、泉氏が代表を務める「明石市民の会」が擁立した5人が全員当選した上、上位4位までを占める圧倒的な強さを見せた。市長選でも、泉氏が後継指名した丸谷聡子氏(59)がダブルスコアで大勝しており、「泉旋風」が吹き荒れる結果となった。

 泉氏が推し、トップ当選した中川夏望氏(41)は1万2658票を得た。前回のトップ当選者(3436票)の約3・6倍で「こんなに頂けるとは思わなかった」と本人も驚く。4位までの「市民の会」メンバーの得票数も9827~4190票に上り、他候補を引き離した。

 新市長となる丸谷氏は24日も、泉氏が進めた子育て施策などの継承を明言した。「市民の会」への支持は根強く、一連の施策は今後も重視されそうだ。

 一方、泉氏は「市民の会」を解散する考えを示し、「権限は選挙で選ばれたものが行使するもの。私はキャラが濃く、いない方がうまくいく」とも語った。泉氏から事前に相談を受けたという丸谷氏は「市民の会は泉さんが、バトンをつなぐために立ち上げた。ここで閉めたい気持ちも理解でき、当選させて頂いたみんなで一緒に頑張っていきたい」と話した。(天野剛志)

     ◇

 芦屋市長選で現職ら3人を破り初当選した高島崚輔氏(26)は24日、当選証書付与式に出席。式後報道陣に「身の引き締まる思い。大きな期待を寄せていただいた。4年間でしっかり形に、結果で恩返ししたい」と抱負を述べた。

 当選が決まり、寝たのは24日午前3時。午前7時からJR芦屋駅前に立ち、市民にあいさつをした。「期待しているよ、がんばってと声をかけてもらった。その声に応えたいという思いがさらに強くなりました」

 史上最年少での当選。灘中・高、米ハーバード大卒という経歴もあわせ、その手腕に注目が集まる。「政治経験がないからこそ、わからないことは仲間に頼る。まちづくりはチームで取り組むもの。自分の役割はしっかり果たし、任せる部分は仲間に任せ、チームとしてよりよい芦屋をめざす」。JR芦屋駅南再開発については「なるべく速やかに進め、芦屋らしい計画に見直していく」と改めて述べた。

 現職市長はJR芦屋駅南の再開発で議会対応に苦慮した。「市長と議員は、芦屋を世界で一番住み続けたいまちにするための同志。お互い切磋琢磨(せっさたくま)し、議論や対話を重ねながら芦屋市を前に進めていきたい」とも語った。就任は5月1日付。(真常法彦)

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