大工がつくったハイテクいちご園 地域と地球のために、出した答え
カンサイのカイシャ ここがオモロイ!
滋賀県米原市の北村卓造さん(46)は大工の4代目です。しかしイチゴづくりにも力を入れ、2年前、こだわりが詰まったいちご園をオープンしました。大工といちごは関係がないように見えますが、北村さんにとっては一つの思いでつながっています。
JR米原駅から北へ約3キロ。琵琶湖に近い、のどかな場所に「七夕いちご園」はある。名前は近くの蛭子(ひるこ)神社に伝わる七夕伝説からとった。そばには「天野川」が流れる。
イチゴが実るハウスは4棟あり、骨組みはアルミ材。ビニールハウスよりも重厚な構造だ。設計や施工は北村さんが担当した。屋根には太陽光パネルがずらり。燃料は使わず、栽培用のLEDライトがハウス内を暖め、光合成を促す仕組みだ。
ハウスの内外にあるセンサーが24時間モニタリングし、日光を遮断したり内部を保温したりするシートを自動で開閉。栽培ベンチは保温シートで覆われ、中にあるチューブから水やりする。晴れたら多く、曇っていたら少量。北村さんは「勘に頼らない科学的な栽培方法で、糖度の高いイチゴを作っている。大工の技術が役立っています」。
夜はプラネタリウムのように
いちご狩りもできる。夜はハ…
- 【視点】
大工の四代目である北村さんが、ハイテクいちご園を手掛ける。まさに、北村さんが子どものころから抱いてきた環境保護への一途な思いと、親子代々受け継いできた大工としての仕事を地域に暮らす人たちへの思いやりを忘れずに続けてきたことが、ひとつひとつの
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