賞金3分の1、囲碁本因坊戦なぜ大幅縮小? 「どう考えても無理が」

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大出公二
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 戦前に創設され、あまたの大勝負の舞台になってきた本因坊戦が、来期から大幅に縮小される。七番勝負もリーグ戦もなくなり、優勝賞金は3分の1以下に。新聞業界の不況下、スポンサーの毎日新聞社が大なたをふるった。囲碁家元の本因坊家から譲り受けた歴史と伝統を守る「苦渋の選択」だったという。

 本因坊VS.挑戦者の七番勝負は、5月開幕の第78期挑戦手合が最後となり、来期の第79期から1日制の五番勝負になる。優勝賞金は2800万円から850万円に減額。七大タイトル戦の序列は3位から5位に降格される。

 挑戦権を争う8人の総当たりリーグ戦も、今月13日に閉幕した第78期リーグ戦で廃止。来期から本戦出場16人によるトーナメントに移行する。持ち時間はこれまでの挑戦手合各8時間、リーグ戦各5時間から一律各3時間に短縮する。

 大幅な縮小だ。リーグ出場をかけた全棋士400人超による予選は、例年秋に始まる。ところが来期予選はいっこうに始まらず、年を越えて冬が過ぎ、春が来た。いまから始めても、リーグ開幕の秋までにリーガー選出は間に合わない。制度の見直しは必至と思われたが、内容は多くの棋士の想像を超えていた。

「元に戻せるなら戻したい」

 7日に会見した主催の毎日新…

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