第2回宿題ができない発達障害の娘 「配慮しない」校長の言葉で母は動いた

有料記事発達「障害」でなくなる日

熊井洋美
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A-stories 発達「障害」でなくなる日

 漢字プリントに計算ドリル、日記……。

 当時、小学校3年生だった娘(13)は、「学校の宿題を片付けられない」といつも泣いていた。

 「なんで宿題をやらないの?」

 母(49)が尋ねると、やらないのではなく「できない」という。

 運の悪いことに、当時の担任は昭和時代をほうふつとさせる熱血漢だった。「根性でやれ!」「やればできるはずだ!」とクラスの子どもたちを怒鳴っていた。

 でもいくら頑張っても、限界だった。娘は「自分はバカだ」と大泣きし、暴れることもあった。担任に怒鳴り散らされるのがわかっているから、「学校に行きたくない」と口にする朝も増えてきた。

 無理して登校させることはない――。母はそう考え、週に2日ほどは自宅で過ごすようになった。

 4年生になったとき、娘が宿題ができない原因がわかった。

 きっかけは、学校から届いた1通の手紙だった。

 手紙には、「教科書の音読が…

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    平尾剛
    (スポーツ教育学者・元ラグビー日本代表)
    2023年4月26日15時28分 投稿
    【視点】

    この記事を読んで16年前のことを思い出しました。 当時、私は週に2回、中学・高校生にラグビー指導をしていました。中学⒈年生のAくんは背がすらりと高く、練習する様子からはラグビーセンスがみて取れました。ただ引っ込み思案な性格で、ボールを

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    島沢優子
    (ジャーナリスト・チームコンサルタント)
    2023年4月26日16時35分 投稿
    【視点】

    「無理して登校させることはない」 お母さんの包容力が、娘さんの成長の起点になったように思います。 知人の息子さんもマイルドな学習障害でした。人の話を聴いて記憶するのが苦手だったので、少年野球のお父さんコーチから「あいつは馬鹿なのか、利口

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