津波被災の海の家の遺構化を検討 双葉町

福地慶太郎
[PR]

 福島県双葉町は、東日本大震災大津波で被災した町営の海の家「マリーンハウスふたば」について、震災の教訓を伝える遺構として整備する検討を始めた。遺構化が決まれば、2024年度に整備計画を作り、25年度に設計をまとめ、26年度に工事に着手する。

 施設は1987年に建設された。鉄筋コンクリート造りの3階建てで、三角のかたちが特徴。シャワーやトイレ、休憩室があり、震災前は町内外から訪れた多くの海水浴客が利用していた。大震災では津波に襲われ、時計は津波の到達時刻とみられる午後3時35分で止まり、窓ガラスは割れたままだという。

 施設の周辺は東京電力福島第一原発事故で帰還困難区域となり、除染土や廃棄物が搬入された「中間貯蔵施設」の事業区域にも含まれているため、自由な出入りはできない。町は、施設の整備設計に加え、遺構としての見学方法などについても検討する。福地慶太郎

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません