東京唯一「駅なし市」に悲願のモノレール 鉄路でバラ色未来は来るか
比嘉展玖
東京の区や市で唯一、鉄道が走っていない武蔵村山市に、モノレールが通ることが決まった。開業予定は2030年代半ばだが、長年の悲願だった地元は沸いている。ただ全国でみると、新線や新駅は成功例ばかりではない。新線は何をもたらすのか。
東京・多摩地域の北部に位置する武蔵村山市は、狭山丘陵を挟んで埼玉県と隣接する。日産工場の跡地にできた大型ショッピングモールが街の中心地だ。
市役所にある市長公室には、長さ2メートルの大きな書が掛けられている。「多摩都市モノレール元年」。1992年、当時の鈴木俊一・都知事からクリスマスプレゼントとして贈られた。
山崎泰大市長(69)は書を見ながら言う。「もう30年も前。武蔵村山と鉄道の歴史は長い。でも、計画はみな幻に終わっていった」
■明治からの計画 市民「鉄道…
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