坂本龍一さんが語った死生観 がんで号泣…痛みに弱いから行動できた
山内深紗子
教授が天国に旅立ってしまった。
世界的な視野に立ち、考え、発言し、行動できる人を失ってしまった。喪失感で眠れなかった。
2度目のがんとの闘病中だった。
2014年、62歳の時に中咽頭(いんとう)がんを経験してその後回復した。18年のクリスマスに坂本龍一さんにがんとどう向き合ったのかや死生観について伺った。
当時、記者(45)はがんの手術を受けて復職して間もない頃で、そのことをどう受け入れて進めばいいのか悩んでいた。
翌年2月4日の世界対がんデーに合わせて、がんに向き合う方やその家族、社会へのメッセージを発信したいと考えた。
自身の経験や迷いも伝えた上で、「坂本さんはがんとどう向き合い、その後の生き方にどう影響したのか、どんな死生観を持っているのかお伺いしたいのです」とお願いした。
ニューヨークからすぐに返事があった。「良いですよ。お役に立つなら。クリスマスですが、いかがですか?」とあった。
坂本さんの帰国時の定宿で私…
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