地震来たら境内に駆け上がり、鐘ついて避難訴え 大槌で防災寺子屋
大きな津波が襲ってきたときに避難所になる予定の岩手県大槌町の吉祥寺(高橋英悟住職)で2日、防災意識を高める狙いの「みんなの寺子屋」があった。6歳から13歳の子どもたち16人が参加した。
吉祥寺は、県が公表した最大クラスの津波が来たときも浸水しない想定で、避難場所になっている。子どもたちが率先して避難し、寺の設備を活用して、地域住民にも避難を呼びかけてもらおうと寺が企画した。
子どもたちは本堂で座禅や雑巾がけをして精神を集中。津波の写真を見ながら、地震が来てもすぐ逃げれば助かることを学び、外に。津波を想定して境内に向かう坂を駆け上がり、到着した順番に鐘をついて、地域に避難を呼びかけた。
いち早く駆け上がった中村海晴(みはる)さん(11)は「大きな地震が来たら、決して海の方にいかず、家族がどこにいても寺に避難します」と話した。(東野真和)