岡山市の表町商店街に無印良品2店舗オープン 回遊促し活性化に一役

小沢邦男
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 生活雑貨大手「無印良品」の新しい店舗が31日、岡山市北区の表町商店街にオープンした。空き店舗を活用した小規模店で、特色の違う2店を分散させて開店。買い物客の回遊を促す。新規開業を目指す地元事業者向けの出店スペースを用意するなど、地域活性化にも一役買う。

 天満屋岡山店別館の1、2階(延べ185平方メートル)に入る「下之町」店は、女性衣料を中心を扱う。約200メートル離れた賃貸物件の1階(79平方メートル)には「中之町」店を構え、日用品を並べる。2店とも普段使いでニーズの高そうな約1千品目をそろえた。

 「下之町」店では商店街での新規出店を支援。地元の生産者や事業者を対象に「一坪開業」スペース(有料)を設け、本格開業の足がかりにしてもらう。出店第1号は、西大寺地区で学生服のリユースなどに取り組む宇野広大さん(23)。「地元で喜んでもらえた取り組みを、岡山の中心部からも広げたい。その第一歩です」という。

 無印良品の店舗は、天満屋近くの商業ビル「ロッツ」に入っていたが、昨年2月に閉館した。表町地区での店舗営業は1年余り途絶えていたことになるが、表町商店街では2016年から地元事業者らと飲食や雑貨などを販売する「つながる市」を13回開催。にぎわい創生の協力関係を深めてきたという。

 新しい2店舗を任された海老原孝人店長(37)はロッツ店に続いての表町勤務となる。「地元の人に『頑張れ』といってもらえる関係を築いてきた。店が商店街に足を運ぶきっかけになれば」と意気込む。無印良品が地域活性化を目的とした出店は前橋市に続いて全国2例目という。(小沢邦男)

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