福島でスズキの出荷自粛を解除 セシウム検出も検査1カ月で異常なく

西堀岳路
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 福島県漁連は同県いわき市で水揚げされたスズキから1キログラムあたり85・5ベクレル放射性セシウムが検出され、2月7日から継続していた出荷自粛を30日、解除した。31日から出荷を再開する。スズキのモニタリングを重点的に1カ月以上続けた結果、261検体で自主基準の50ベクレルを安定して下回ったためという。

 県漁連は、国の出荷基準(100ベクレル)より低い50ベクレルを自主基準としていた。復興を目指し本格操業への移行期に移った2021年4月以降、出荷自粛は初めてだった。問題となったスズキは2月7日、同市沖約8・8キロ付近で漁獲され、小名浜港で水揚げした際の検査で自主基準を超えていることがわかった。出荷自粛後、261検体を調べ、15検体から8・7~33ベクレルが検出されたが、ほかは検出限界値未満だった。

 県漁連の野崎哲会長は「福島の魚は厳しい基準で安全管理しているのだと、消費者の皆さんに理解していただきたい。『常磐もの』のスズキはこれからが旬なので、検査結果にほっとした」と話した。(西堀岳路)

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