同性愛者のウガンダ人女性、難民と認めた判決が確定 国が控訴せず

森下裕介 浅倉拓也
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 アフリカ東部ウガンダ出身の30代女性が「帰国すると同性愛者であることを理由に迫害される恐れがある」として難民と認めることなどを求めた訴訟で、女性を難民と認めて国の不認定処分を取り消した大阪地裁判決が確定した。敗訴した国側が、29日の期限までに控訴しなかった。

 出入国在留管理庁は朝日新聞の取材に対し、ウガンダの国会で今月、同性愛者と自認しただけで犯罪者とされ、性交渉をした場合に死刑になる恐れもある法案が可決されたことなどを踏まえ「情勢の変化などを考慮して控訴しない判断をした」と答えた。女性は「日本にいられることになり、とてもうれしい。日本語の勉強をして、いずれ高齢者の介護の仕事ができるようになりたい」と話した。

 15日の地裁判決は、ウガンダの憲法同性婚が禁じられており、女性が同性愛者であることを理由に現地警察に勾留され、暴行を受けたことから「帰国すれば同様の暴行を受けることを恐れる客観的事情がある」と判断し、難民と認めた。(森下裕介、浅倉拓也)

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    せやろがいおじさん
    (お笑い芸人・YouTuber)
    2023年3月30日17時43分 投稿
    【視点】

    現在、難民認定の審査を行っているのは入管ですが、日本の難民認定率は他の先進国と比べて極端に低く、適切な難民認定を行えているとは到底思えません。助けるべき人を助けるどころか、今国会で再提出される入管法の改正案にて難民として助けを求めてきた方を

    …続きを読む