五木村の振興計画、今月中の合意は「困難」 村側「ダムの判断まだ」
大貫聡子
川辺川への流水型ダム整備で一部が水没する熊本県五木村の振興計画について、県は22日、「3月中」としていた国、県、村の三者合意について、「今年度中は困難な状況」と明らかにした。県によると、村側から、ダム受け入れの是非について「村として判断していない」と説明があったという。
熊本豪雨からの復興状況を話しあう会議で明らかにした。県はダム整備を踏まえた新たな振興計画で、村の振興のために約20年にわたって総額100億円規模の財政支援を行うことを検討。計画の中身について、村と協議を続けてきた。
今月3日の県議会2月定例会で、田嶋徹副知事は3月中にも、「3者の合意を得たい」としていた。
合意に至らなかった理由ついて、五木村の木下丈二村長は取材に「計画の中身について、村の将来のためにさらなる検討が必要と判断した」としている。
県は「2023年度中のできる限り早い時期に合意を得られるよう協議を続けていく」としている。