優美な観光列車「花嫁のれん」が京都鉄道博物館へGo 県外で初展示

朝倉義統
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 石川県の金沢―和倉温泉間を走るJR西日本金沢支社の観光列車「花嫁のれん」が、19日から3日間、京都鉄道博物館京都市)で特別展示されている。同支社によると、県外での展示は初めてだという。

 「花嫁のれん」は気動車のキハ48を改造した2両1編成。北陸新幹線金沢駅が開業した2015年にデビューした。花嫁のれんとは、結婚する女性のため鮮やかな暖簾(のれん)を贈る能登・加賀・越中の風習で、乗客と北陸の良縁を願って列車に命名された。

 ロゴマークや外装と内装の随所に石川の伝統工芸のイメージが取り入れられ、優美さが人気だ。加賀水引がモチーフで末永いお付き合いと、互いの輪が結び合い全体に和をなす形のロゴマークは、北陸への旅が和やかで楽しくなるように願いを込めている。

 外装は赤と黒を基調とし、輪島塗と加賀友禅をイメージしたデザイン。1号車の内装には、エントランスの壁面に金沢金泊(きんぱく)の装飾や、石川の伝統工芸の展示コーナーを備える。

 半個室もあり、そこは、「桜梅」「菊」「錦秋(きんしゅう)」などテーマごとにあしらった加賀友禅の柄がコンセプトの空間になっている。

 同博物館は京都駅近くにあり、同駅とつながる引き込み線があり、現役の車両を特別展示している。この日は入線場面も公開した。展示期間中は、整理券を配布してアテンダントの案内で車内公開もしている。

 前田昌裕館長は「この列車を通じて、能登の魅力の『幸』が皆様にお届けできれば」という。同支社広報担当者は、「展示を見た方が、石川を旅行するきっかけになり、実際に走る『花嫁のれん』にも乗ってもらえれば」と期待を寄せる。

 問い合わせは同博物館(0570・080・462)。

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