高市氏説明、「納得できない」62% 放送法文書、朝日新聞世論調査

放送法めぐる総務省文書問題

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 18、19日に実施した朝日新聞の世論調査で、放送法をめぐる安倍政権下の総務省の行政文書について、当時の総務相だった高市早苗経済安全保障相が「捏造(ねつぞう)で内容は不正確」とした説明について聞くと、「納得できない」62%が「納得できる」17%を上回った。

 高市氏は2015年5月、国会答弁で政治的公平性をめぐり解釈を追加。「放送事業者の番組全体をみて判断する」というそれまでの解釈から、「一つの番組のみでも、極端な場合は政治的公平を確保しているとは認められない」と答弁した。総務省の行政文書には、首相官邸側の働きかけでこの解釈の追加に至る過程が記されている。

 高市氏の「捏造」との説明について、内閣支持層でも58%、自民支持層の56%が「納得できない」と答えた。男女別では、女性で「納得できない」が64%だった。

 文書には、当時の礒崎陽輔首相補佐官が、放送法の政治的公平性をめぐり新たに解釈を加えるよう総務省側に働きかける発言が記載されている。この働きかけは問題があるかを尋ねると、「問題がある」50%が「問題はない」28%を上回った。

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 調査方法 コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で、18、19の両日に全国の有権者を対象に調査した。固定は有権者がいると判明した981世帯から506人(回答率52%)、携帯は有権者につながった2178件のうち798人(同37%)、計1304人の有効回答を得た。

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